〈美容〉歯茎が見える口~ガミースマイルの手術
多くのばあい、唇そのものに原因があるのではなく、長すぎる上顎骨、唇を引き上げる筋肉の働き、歯肉などに原因があります。
- 長すぎる上顎骨や出っ張りすぎた歯槽骨に原因がある場合、骨切り手術が必要です。骨切りを行うに当たっては、術後の噛み合わせなどの問題もあり、歯列矯正の治療が術前、術後に必要になることもあります。
- 唇を引き上げる筋肉の働きが強い場合、この筋肉を切断または切除しますが、唇の動きに多少の不自然さを伴うことはやむをえません。
- 歯の長さは十分にあるのですが、歯肉が歯にかぶさりすぎているために歯ぐきが見えることがあります。この場合、余分な歯肉を切除します。
骨切り手術
- レントゲン写真、顎モデルの作成を矯正歯科で行い、骨切りの方法などを検討し、麻酔のための諸検査を行います。
- 全身麻酔下に手術を行います。口腔内切開から上顎骨を露出し、予定の骨切り、骨切除を行い、骨を移動させてミニプレートで固定します。
- 傷口を縫合して終了します。
筋肉切除手術
- 局所麻酔下に、口腔内の鼻翼付け根部分を両側2センチくらい切開して、上唇挙筋という筋肉を1センチ程度切除します。瘢痕で再連結するのを防ぐため、耳介軟骨を移植することもあります。
- 傷口を縫合して終了します。
歯肉切除手術
- 局所麻酔下に、余分な歯肉を切除します。
- 傷口の縫合は特に必要ありません。
手術の経過及び注意事項
- 抗生物質、痛み止めを指示に従って服用して下さい。骨切りの場合でも、痛みは鎮痛剤でおさまる程度です。
- 傷口を清潔に保ち、お渡しするうがい薬を1週間ほど使用してください。
- 口腔内は吸収性の糸で縫合しますので、抜糸の必要はありません。
- 骨切りの場合2~3週間、筋肉切除の場合1~2週間程度の腫れがあります。
- まれに皮下出血が出ることがありますが、2~3週間で消褪します。
- 麻酔がきれたあとも上唇や歯ぐきにシビレが残ることもありますが、3~6カ月以内に回復するのが普通です。